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サークル名:
コズアワプラユニ
サークルマスター:
紺青 龍

12/30 WED
コミックマーケット77
東4ホール/ロ-21b
※このイベントのみ[DA-Dolce Assortito-]のサークル名で参加してます。

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※attention※(固定記事)

期間限定冬コミ準備室。

現在製作中の小説を切り張りして当日まで楽しんでもらうって感じです。
原稿中はサイトがどうにも音沙汰無くなるのでその埋め合わせ。

ネタバレといえばネタバレになります。が最後まで見せるわけでは有りません。

とりあえずのメインは冬コミで発行予定の『ロッキンザヘヴン -Rock in the Heven-』中心で動きます。



『ロッキンザヘヴン -Rock in the Heven-』


アイドルからロックミュージシャンに転身させられるディーノと天才音楽プロデューサー雲雀の話。
(元ネタは真堂先生のSOシリーズ)

BL。
ディーノ(22)×雲雀(25予定)
舞台は現代東京。

その他、山獄を含みます。

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▼cast ▲(固定記事)

とりあえず、今のとこの暫定です。


ディーノ(22)…アイドル。人気絶頂だったが、後輩にその座を奪われ仕事が減っていた。ハーフの設定。

雲雀恭弥(25)…音楽プロデューサー。元ロックバンド〈アルコバレーノ〉のヴォーカル。


リボーン(不詳)…ディーノのマネージャー。


ハヤト(24)…人気上昇中のロックバンド〈テンペスタ〉のヴォーカル。
山本(24)…人気上昇中のロックバンド〈テンペスタ〉のギタリスト。




以下、ネタバレを多く含む人物一覧。

つづきはこちら

クリスマスプレゼント!

ロキンザを待ってくださってる皆様にクリスマスプレゼントです!

話の時間軸は本編(冬の新刊)終盤の一年後。
ネタバレ…ってほどではないと思いますが、本編を見てくださるといっそう楽しい感じです。



それではどうぞ!

Welcome to HHD!

another SSS

本編終了後の話。
〈HHD〉の愉快なレコーディング風景。





「まだ、覚えられないわけ?」
溜め息を吐きながら冷たい視線を寄越した恭弥は、テーブルに転がっていたマジックを手に取ると俺の腕を掴む。
断りもせずに俺の衣服の長袖をまくり、剥き出しの肌へそのままマジックを滑らせはじめた。
「おいっ」
書き記されて行くのは俺がなかなか覚えきれない新曲のサビ。全て英詩のそれを、恭弥は何も見ずに記していく。
「ひばりセンセそれじゃダメっすよ」
その様子に気付いた山本が笑いながらやって来て、
「そーゆーのは絶対見えない、だけど見られたらすんげぇ恥ずかしいトコに書くんですって」
まともなセリフは期待するだけ無駄。
「ふぅん」
興味をもっていかれたらしい恭弥の声に脅えれば、ちょうどよく何をしてるんだ?と不思議そうな顔をしたハヤトが収録ブースから出てきた。けれど、
「ハヤト、見せてやれよ」
テーブルの上のミネラルウォーターのボトルに手を伸ばしたハヤトの腰のベルトを後ろから掴んだ山本がにやりと笑う。
「なっ……何言ってんだてめぇっ」
いつもの用に軽くいなすかと思えば、予想外にもハヤトは顔を真っ赤に染めて放せともがき始めた。
無駄に色気を振り撒きながら、人前でも堂々と山本に絡むハヤトのその慌てぶりに大方の予想はついて、
「で、あなたもそうして欲しいの」
マジックを滑らす手をとめた恭弥が冗談とは思えない顔で俺を見つめる。
「断るっ」
かんぱつ入れず叫べば、少し残念そうに表情を変えてすぐにまた戻ると恭弥は歌詞を最後まで俺の腕に書き終えた。

beat.7(LAST)




「今日でクビ。リボーンには僕から言っておくから」

「なんでっ」

冷えた声で告げられた言葉に問い返せば、

「仕事の邪魔」

明らかにとってつけたような理由を返された。

「じゃあなんで今まで俺にこんなことさせてたんだよっ」

「車の修理代」

もう、もらったから、だから出て言って、と恭弥は俺に告げる。

「でもっ」

押し出されるのを、なんとか踏ん張ろうとして、言葉を捜せば、

「とにかく出て行ってっ」

もう顔も見たくないって感じで、恭弥は俯いたまま血のだらだら流れる手で俺を玄関から押し出す。
音を立ててドアは閉まって、いつも開けっ放しだった鍵ががちゃんとかけられて、それでやっと、もうダメなんだって分った。

呆然と扉の前に立ち尽くして、でも、鍵が開けられることなんてない。



これで、最後?



俺、これからどうすればいいわけ?





*****

お試し読みはここで最後です。
続きはC77新刊『ロッキンザヘヴン -Rock in the Heven-』にてどうぞ!

皆様のご来場お待ちしております!

beat.6


「あの人、雲雀恭弥って歌わないの?」

その言葉にハヤトの目が真ん丸く見開かれる。他のメンバーも同じ。
初めに渡されたMDに入っていた声はハヤトのものじゃなかった。ここで聞いて、勢いとか、歌い方とか少しずつ違っていることに気づいた。

「お前本気で知らないの?」

 驚愕、って感じの顔をするハヤトに頷けば、

「えっと……五年くらい前、だっけ?」

山本が思い出すように視線を泳がせて、その後をハヤトが引き継ぐ。

「ヒバリは、アルコバレーノっていうすげぇ有名なバンドのヴォーカルだったんだぜ」

「アルコ、バレーノ?」

 聞いたことが無い。

「まぁ有名っても、国民的っては感じじゃなくて、たぶんあのまま行ってたらなってただろうけど――」



「ハヤト、咬み殺されたいの?」

最後の一言。たぶん一番肝心な何かを言いかけたハヤトの言葉を戻ってきた恭弥に遮られた。
恭弥の眉が不機嫌そうに寄っている。
ハヤトと山本がやばいって顔をして、

「お疲れ様。この調子で頑張って」

どことなく冷えた言葉を残して恭弥が部屋を出て行くから、俺もメンバーに頭を下げて慌ててその後を追った。

beat.5


新しく渡された曲は前の物よりかはポップな感じで、でもやっぱり俺がアイドルとして歌ってきた曲とは違う。仮唄すら入っていないからメロディを掴むので精一杯。
前のものよりもハードな感じがない分余計に歌い方に戸惑って、雲雀恭弥を呼ばずに三日スタジオにこもっていたら、

「逃げたんじゃ、ないんだ」

ふらりと地下に降りてきて、当たり前のようにコンソロールの前のチェアに座った。

「なぁ」

せめて、見本くらい聞かせて、と強請ってみれば。

「相当煮詰まってるみたいだね、あなた」

雲雀恭弥は口元に笑みを浮べて、スタジオを示す。結局、見本は無いまま大人しくスタジオに入ってマイクの前に立つ。


息を吸い込んで、肩の力を抜いて、仮唄すらないのだからそのまま、思うままに歌う。
 
最後のフレーズを目を閉じたまま歌い終わって、曲が消えたら真っ暗な闇にとけていく気がした。けれど、

「悪く、ないね」

聞こえた声に、目を開けたら雲雀恭弥がいた。
 
いつもみたいに、ガラス越しにスピーカーを通した声じゃない。

「……もう一回、言って」

嘘みたいで、もう一度と強請れば、

「高いよ」

に、と口元を歪ませて雲雀恭弥はそのままスタジオを出て行った。

beat.4


その一。雲雀恭弥の自宅はいつも開けっ放し。
その二。好きなものはハンバーグ。他は和食系。

……

その五。飼ってる鳥の名はヒバード。由来は、なんとなく。


来た当日に食事を作れと命令されて、覗き込んだ冷蔵庫には缶ビールと食べかけのチーズが転がっていただけ。

――近くに、スーパーあったと思うから。

行って来てね、と外に放り出され、携帯電話を駆使してなんとかスーパーを見つけて、レトルトソースとパスタを買い込んで帰れば、

――ハンバーグじゃ、ないの?

出来上がった頃にエレクターシェルフから這い出して来た雲雀恭弥の一言はそれ。

――あんた、ハンバーグ食べたいっていつ言った?

思わず声を上げれば、
 
――僕はいつでも好きなときに好きなものを食べるんだよ。

beat.3

「やぁ、待たせたね」

「おまっ……えっ……」

そこに現れたのは事故った相手。青山のお高そうな家に住んでる音楽プロデューサーの雲雀恭弥。

「赤ん坊、僕の勝ちだよ。よろしくね」

「雲雀恭弥による再プロデュースだ。お前にはアイドルからロックシンガーになってもらう」

言葉も出ないくらい驚いていた。
リボーンも雲雀恭弥も当たり前のように表情を崩さない。

ただ、俺だけが取り残されている。


派手な化粧とかしちゃって歌うやつ? 
それともギターとか抱えながらぎゃんぎゃん跳ねちゃうやつ?



「――ロック…………ってなに?」


beat.2

静まりかえった室内に上がりこみ、リビングへ廊下を進む。と、
「……え」
見えたのは暗いフローリングに散らばる黒と白。
ばらけた黒い髪の毛と、はだけかけたバスローブ。そして、そこからのぞく白い足と腕。

「えっ………・・・と、――死んだ?」

床に倒れた彼、雲雀恭弥はぴくりとも動かない。

「――勝手に入ってきて、死んだなんて、咬み殺されたいのキミ?」

むくり、と雲雀恭弥は起き上がり、その緩く伸ばされた腕の先、細い指先には黄色い小鳥が止まっていた。
「す、すみません」
ほとんど反射的に口にすれば、

「車の修理代払ってくれる? の、方が確実に君を殺せるかな? ディーノ」

雲雀恭弥はとんでもない爆弾を落としてくれた。